熱傷専門医から見た削皮と植皮 熱傷と刺青治療

熱傷専門医から見た削皮と植皮 熱傷と刺青治療2014/9/05更新

長崎大学形成外科入局後
わずか2か月で、当時火傷治療が非常に多かった
北九州総合病院という病院への勤務となりました。

形成外科医としてスタートしたばかりだったのですが、
毎日沢山の火傷治療が続きました。
とても大変でしたが刺激的でした。

火傷治療の中には、綺麗に治すというものはもちろんですが、
皮膚の奥まで火傷が達しているケースも多く、
このような場合には、火傷の部位を削って
植皮手術を行うという手術も多くありました。

一般的に刺青治療では、
植皮(皮膚移植術)は相応の結果となりますが、
削皮(皮膚剥削術)はケロイド状となると言われています。

しかし、過去の火傷治療などの経験上、
刺青治療には植皮よりも削皮の方が本当は向いていると考えています。

きちんと手際よく正確に手術ができれば、
削皮治療が最も良い刺青治療になります。

削皮を行うことで貪食細胞が墨を食べてくれているのか、
刺青が次第に薄くなって行きます。

逆に植皮をすると、
「皮膚の上皮化完了!」というシグナルが早く流れるためか、
反応が早く治まり、墨がいつまでも残ってしまっているように感じます。

しかも削皮治療の場合は、
植皮手術と違って患部の血流が途絶えることがないため、
うまく手術を行えば早期から柔らかい皮膚を保つことが可能です。

また刺青が入ってない皮膚を採取する必要がないので、
別の部位を傷つけなくてよいという点も魅力です。

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