労力がかかってもメリットが大きいジグザグ切除2015/7/14更新
紡錘形切除や分割切除と比較すると、
ジグザグ切除は治療後の傷跡が目立ちにくいという特徴があります。
形成外科の基本中の基本ですので、
この点については議論の余地はありません。
あえてジグザグ切除との違いを述べますと
1、切除幅が少なければ少ないほどケロイド状になりにくい。
2、同じ切除幅で引っ張った場合でも、辺が色々な方向を向いている方が
引っ張られる力が各辺の斜め方向にかかるので傷跡は目立ちにくい。
3、直線に切除した場合は、該当部位を動かすことで大きな力が加わってしまい、
この刺激によってもケロイド状に盛り上がってしまう。
ジグザグ切除の場合は、バネのようなクッション作用があり、この力が吸収される。
医師の中には、
「刺青除去ごときにそんなにこだわる必要はない」
「自分で好んで入れた刺青でしょ?そんなにきれいに消したいの?」
という方もいるのかもしれないですが、わたくしは絶対賛同致しません。
ジグザグ切除は時間も労力もかかりますが、
その分傷跡をできるだけ残さずに刺青を消すことができます。
皮膚はほとんど伸びません。
直線に切除して刺青を消した場合、
いつまでも半永久的に張力が加わり引っ張られますので
永遠にその部分に刺激が加わります…。
当然、大きな傷跡は100%半永久的に赤黒いままでしょうし、
小さいものでもなかなかきれいになるのは難しいのではないでしょうか。