顔から鎖骨部分における刺青除去治療の注意点

部位別 刺青除去の注意点

部位によって皮膚や繊維質に違いがあります。それぞれの特徴やダウンタイムの長さ等を理解した上で施術に挑むとよいでしょう。

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1.身体上部(顔~鎖骨)の刺青

■顏の刺青
眉毛のアートメイクの場合はレーザー治療でラインを薄くしただけでも「見た目の違和感がなくなった」と喜ばれることが多いです。眉毛アートメイクのレーザー治療の欠点は、おそらく眉毛が薄くなることです。高齢者ではアートメイクを眉下切開と同じような術法で切り取ったこともありますが、アートメイクと同時にまぶたのたるみも取れて喜ばれました。
アイラインのアートメイクは、私の経験上、薄くなるだけでも患者さんの満足度は高いと感じます。ですがアイラインについては、睫毛が薄くなると思われます。瞼縁(まぶたのふち)の皮膚が拘縮(=少し縮んで硬くなる)する可能性もあります。これらのことをカウンセリングの時にきちんと触れるようになってから、確実に症例数が減りましたが、患者さんの術後の感想にばらつきがなくなるようになりました。
アートメイク以外の部位については、刺青の場所と大きさ・エステティックユニット・しわ・皮膚割線など様々な条件を考慮した上で、切除と削皮を使い分けています。顏は意外に治りが良いので、かなり小さなもので有利な形・方向以外は削皮が適しています。男性の頬の削皮手術の場合には極初期からラグビーやサッカーなどで擦りむいたように見えます。切除はエステティックユニット・しわ・皮膚割線などを考慮にいれずに行うとかなり悲惨な結果となるため、そのような場合には、やめた方が良いでしょう。顔の刺青除去における植皮は、パッチワーク状や額縁状に見え、境界線や周囲が目立つため避けた方が良いでしょう。

■耳の後ろの刺青
耳の後ろは大き目の切除手術をすると意外に傷痕がきれいになりません。経験上、耳の後ろについては小さな刺青以外は、削皮手術かレーザー治療が良いのではないでしょうか。形成外科の先生方から、「この部位は全層植皮のドナーで採皮することもあるのに」と言ったお叱りを受けそうですが、採皮であれば、目立ちにくいように縫いやすいように切除することもできますが、刺青は取ることを前提には入っていませんので、ほとんどの場合悪条件です。幅広い刺青切除では、偏頭痛や肩こりなどを長期的に訴える症例もあり、大きな切除や分割切除は禁忌です。よって原則小さなもので方向も良い場合は切除手術を、相応に大きな刺青や悪条件の場合には、できれば削皮手術か手術にどうしても抵抗がある場合にはレーザー治療をお勧めします。小さな刺青でも、切除手術を行うと肥厚性瘢痕や目立ちやすい傷あとになっていることもあります。また植皮はお勧めしませんが、手術した場合、額縁状に周囲が目立ってしまいます。

■首の刺青
首の刺青については、レーザー治療、切除、削皮、植皮、皮弁法とほぼ全ての方法で刺青治療を行った経験があります。特に切除系の治療では、後頸部や耳の後ろ以外は患者さんが満足いくレべルできれいに切除できるイメージがあまりありません。
首の場合、外頸静脈を除くと皮下の浅い部分に重要な器官等はないので必要以上に深く切らなければ比較的安全ですが、切開すると傷跡が目立ちやすい場所で、小さな刺青でも比較的に肥厚性瘢痕となり目立つことが多いです。また、形成外科医の目で見てかなり目立ちにくい傷痕であったとしても、部位によっては非常に人目について気になる場合があります。極小さな刺青以外はできれば削皮手術か手術にどうしても抵抗がある場合にはレーザー治療が良いのではないでしょうか。
首周辺にある刺青の幅広い切除法は、偏頭痛や肩こりなどを長期訴える症例もあり、大きな切除や分割切除は絶対禁忌です。後頸部や耳の後ろの刺青除去では特に、削皮法によってきれいにできるイメージです。

■鎖骨部の刺青
鎖骨部の刺青切除については、傷あとが思っている以上に目立つことがあるので要注意です。
特に切除法で真皮縫合がゆるいとケロイド状・肥厚性瘢痕になりやすい反面、真皮縫合を強く行うと独特な醜いくぼみが長期持続します。形成外科の先生方から、「この部位は全層植皮のドナーで採皮することもあるのに」と言ったお叱りを受けそうですが、採皮であれば、目立ちにくいように縫いやすいように切除することもできますが、刺青は取ることを前提には入っていませんので、ほとんどの場合悪条件です。
極小さな刺青か有利な形・方向の刺青以外は、できれば削皮手術か手術にどうしても抵抗がある場合にはレーザーによる治療をお勧めします。特に女性の場合、「刺青を除去した後は、胸元を露出させた服を着たい」というご要望をいただくことがあります。しかし、どのような治療でも傷痕か刺青の残りが気になって難しいかもしれないので、「その時だけカバーマークで隠すのはいかがでしょうか」ともお答えしています。
また削皮法の場合でも、鎖骨は突出しており、鎖骨の上下がくぼんで凸凹していますので皮膚を削る手術はかなり難しい部位ともいえます。そのため削皮法も上手く行うためには医師の相応の技術が必要と思います。

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