タトゥー切除時の「剥離」の問題点

タトゥー切除時の「剥離」の問題点2016/1/12更新

「剥離(はくり)」とは、文字通り「はがす」ということです。

通常は、外科手術(皮膚切開や皮膚切除)で切ったキズのふち:創縁を剥がすことです。
剥離する範囲や程度は執刀医や手術術式だけで変わるのではありません。
良く言えば自由度が高い、臨機応変、融通が利くといったところでしょうか。

悪く言えば、その適応があいまいかもしれません。
傷の状況はもちろん、執刀医の気分、その時々によって、さまざまです。

切開や切除した後に創縁を剥がして縫い易くする程度のことが最も多いのですが
広範囲にはがして無理やり皮膚を寄せやすくすることもあります。

その中でも、特に手足(腕や手首・足首・太もも・すねなどを含む)の
刺青やタトゥー切除後の剥離については注意が必要です。
※部位別のタトゥー除去時の留意点はこちらにもまとめています。

手足が様々な方向に自由に動くのは皮膚に十分な余りがあって伸びるからです。
当然、タトゥー切除後に無理やり皮膚を伸ばして縫合したり
もともとある皮膚の余り(余力)を使い切ってしまうと、
術後の絞扼感が強くなることがあります。

特に広範囲に剥離して皮膚を伸ばしてしまうと、
タオルでギューっと縛られているような感覚がいつまでも強く残ります。

これは「皮下瘢痕」と言い、再手術や傷跡修正など2回目以降の手術の際に
皮膚の下の部分が固くなって手術操作がやりにくくなってしまう、
まさにあの現象の原因です。

表面に見えるような傷跡ではありませんので
形成外科の医師でもこのことを強く問題視している人は少ないと言えます。

六本木境クリニックでは
タトゥーの分割切除手術をされた方の修正手術を行うことも多いのですが、
このような手術をした部位が非常に広範囲に硬くなってしまっており、
患者さんが痛みやしびれ・絞扼感を長期間強く感じているというケースも多いです。

剥離が必要になるほどの大きさのタトゥー切除はそもそも行うべきではありませんが
例え見栄えをよくしようと思っても、広範囲の剥離は行うべきではありません。

痛みやしびれなど術後の自覚症状が大きいため
患者さまが長期間にわたって苦しむことになります。

もちろん、剥離しなくても楽に縫えるようなそれほど大きくない
タトゥーの切除については特に否定するところはありません。

しかし当院では、
多数の刺青やタトゥー除去を行う中で、小さなものでも切除手術以上に
削皮治療によって除去する方法がよりきれいになると実感しております。

なお、切除は医師の力量よりも切除幅によって大きな差が生じるので
小さめの刺青やタトゥー以外の場合、まさに神業のような医師でも
良い結果になることは一切ありません。

一方、削皮の場合はまさに医師の技量が99%で、
削る深さが絶妙でなければ、墨はしっかり取れ、さらに傷跡はほぼないという
相矛盾するような結果は出せません。

削皮はどのような広範囲の刺青やタトゥーでも治療が可能です。

まさに夢のような治療法ですが、技術力が問われる治療のため
医師にとっては切除よりも言い訳ができないずっと厳しい手術方法かもしれません。

刺青除去専門クリニックはこちら

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